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発病しないための試み。
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アルベルト・ジャコメッティ
http://ja.wikipedia.org/wiki/アルベルト・ジャコメッティ

私のジャコメッティ空間変容体験は、見ようとして見たものではない。
それは20代前半の、現象学的還元を経た実存レベルの感覚(要するに抽象絵画の感覚)が
未だ冴え渡っていたころの出来事だ。
私は、当時付き合っていた彼女と神戸をぶらっとしていた。
特に何を見にというわけでもなく、兵庫県立美術館に入ってみたのだ。
いくつかの作品をながめながら、歩いていくと、何か解らない不思議な黒い棒のようなもの立っていて、その上部に固まりがついているようなものが見えてきた。
他にも作品はあるのに、妙にそれに惹かれるのだ。
美術館なんだから何らかの作品なんだろうと思いつつ、何なんだろうなぁ…、と近づいていくと。
どうやら人の胸像のようであるが…。と思いつつ作品の周りをゆっくり回ろうとした。
「あれっ自分の目がおかしい。軽いめまいのようなものを感じる。」
と思いつつ、さらにゆっくり回る。
「なんだっ。何かの仕掛けがあるのか?おおっ、空間が歪んでいるのか?」
回りつつ、少しずつ離れて見ようとする。
「なんだこれは、空間が歪んで感じる。ええっ、こんなことがあるのか?」
作品の周りを回りながら、横から正面へと角度を変えて見ていくと、
正面へいくに従って上部の空間が上下に引き延ばされて感じるのだ。
空間の歪みを強く感じるほどに、息苦しさを感じるのだった。
プレートの作者名を見て、思った。
「写真では見たことがあったが、これがジャコメッティか。
実物は全然ちがうなぁ。ものすごい、存在感だ。圧倒的ですらある。ここには苦しみがある。」と思った。
すかさず、彼女に聞いてみた。当時、彼女はワコールのアウターウェアブランド「HAI」の皮小物等のデザインを、末端ながらも手がけていたのだから、あきらかに私よりデザインセンスの持ち主だったと思うが、それでもとくに反応はなかった。

さらに、興味深いのは、このあと何年かたってジャコメッティを見る機会があった。
あの空間変容体験が感じられると、胸躍らせながらみたのだが、実はそれほど感じなかったのだ。おかしいなと思ってじっと擬視すると、やっとジワーッと感じてくるのだった。
つまり、いつでもどこでも誰にでも、感じられるとは限らないのではないかということなのだ。
しかも、たぶんそのようなモノとは知らず、不意に出くわした方が、その感動は大きいのではないだのろうかと思うのだった。
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